日常生活に疲れてしまった。


いや、厳密に言うと、同じような毎日が繰り返されることに飽きてしまったのかもしれない。


別に仕事もプライベートもそれなりに充実していて嫌ではない。


でも私はなんとなくこれでいいのだろうかという疑問と、物足りなさと、

ここではない”どこか”をずっと求めていた。


そう言うわけで、私はその”どこか”をハワイにすることにして、

しばし1ヶ月間の休暇をとることに決めた。



私は今、飛行機の搭乗口に一人でいる。

そう。私は今から一人旅に出るのだった。


一人旅は今まで一度もしたことがない。

誰かと非日常を楽しみたいからだ。


でも今回は違う。

一人のスペースがただ欲しかった。

だから実際にこうして一人で搭乗口で待っているのだけれど、

内心は心細さと不安でいっぱいだった。



「行き先はハワイだよ!前から行ってみたかった場所じゃない!」

と自分で自分を鼓舞してようやく少しのワクワクを感じたところで、



搭乗のアナウンスがなり、一つ深呼吸をしてから飛行機に乗り込む私だった。

空港につき外に出ると、早速ハワイの柔らかな風が私を歓迎してくれた。

とりあえず私は長いフライトで疲れた体を休めたくて、ホテルに向かうために、


空港とホテルを結ぶ送迎バスに乗り込んだ。

どのくらい寝ただろう。。。。


ホテルについてチェックインを済ませると、私は部屋に着いた途端気絶したように眠りについていた。


目覚ましをかけずに眠ると、人はこんなにも眠れるのかというくらい深い眠りだったようだ。



目を覚ましたら、ちょうど朝日が昇るタイミングだった。



ベランダに出て、外の空気を思いっきり吸う。



朝の時間がこんなにゆっくり過ぎていくなんて、今まで知らなかった。



そうか、今までは目の前のやることで生き急いでいたんだ。

たっぷり眠ったおかげで、時差ぼけにならずに済んだ。



さて今日は何をしようか。

プランは何もない。


とりあえず、外に出てプラプラすると、滞在先のホテルの近くにカフェがあるのを見つけた。


朝食はアサイボウルにしよう。


睡眠、食事、基本的なものなのに、日本にいる時の私はどちらもちゃん満たせていなかった。


丁寧に毎日を重ねることの大切さを、ハワイ旅の序盤から感じるのだった。


ハワイに着いた時から、私はたくさんの自然に触れ癒された。


そして、この美しい島に住むたくさんの人々を観察した。


その中で分かったことがある。



それはハワイでは自然も人もみな、あるがまま、そのままの姿でそこに存在し、調和しているのだということだ。


自然と人が調和するために、ハワイの人々は自然の神々に祈りを捧げてきた。


そうした土地柄だからなのだろうか。


人と人の間にも、心地よい距離感が生まれているような感じがする。


その距離感でいるから、人と比べるということなく、人々は自分らしく本当に楽しそうに暮らしている。



ハワイに来て以来、私はふと立ち寄った店で出会った人々とちょっとした会話をするのが好きなのだが、


その会話の中でよく「あなたはどう思うの?」と聞かれた。


そう聞かれて戸惑う自分がいた。


そして何も答えることができなかった。


今までの人生で周りのことばかり気にしていた私は、私が自分自身どう思うかなんて考えたこともなかった。



今回一人旅に出てよかった。



あまりに頻繁に聞かれるものだから、


私はどう思うか、どう感じるかをじっくり考えるのを日課にしてみる。

ハワイの滞在もそろそろ終わりに近づいて来た頃、


今日はサンセットビーチに出向いてみる。


ビーチに向かう途中、この滞在中に見つけたお気に入りのカフェでコーヒーとマラサダを買った。


この旅行のために持ってきた服は全てお気に入りのものばかり。


そして滞在先でもコーヒーとマラサダのようなお気に入りをたくさん見つけた。


どの場所にいても、最低限の自分の好きなアイテムがあれば、


心地よく、幸せになれるのだということに気がついた。


Less is more.


そう。少ないほど豊かであるというのは確かなのだ。



豊かさは物の多さや、所持金で判断する物だと思っていた私だったのだけれど、


この旅で、この美しい自然に囲まれて、心の温かい人々とのふれあいの中で、

真の豊かさを感じた。


日本に帰国したら、色々と断捨離をしよう。


サンセットビーチに着いて、砂浜にそっと腰を下ろした。


美しいサンセットを見ようと大人たちが一斉に夕日の方に目を向ける一方で、


子供達は夕日には目もくれず、無邪気に砂浜で駆け回っていた。


私が子供だった頃を回想してみる。


純粋無垢で、目の前の興味のあることに向かって一心不乱に挑戦していた自分はどこに行ってしまったのだろう。


成長する中で、社会という造られた架空の常識と折り合いをつける中で、


本来の私を見失ってしまっていた。

本来の自分の姿に気がつけて本当によかった。


自分らしく生きていくヒントがハワイには散りばめられていた。

今日は日本に帰国する日。


ハワイで過ごした1ヶ月は、時間の経過が早かったり遅かったりした。


それはハワイに着いてから、私自身と向き合った毎日だったからだ。


自分の心の状態と時間の過ぎ方は深いつながりがあるのだろう。


きっと人生の中で、後にも先にもこんなに自分と向き合うことなんてないのだと思う。


私は精神的に大きな成長を遂げた。


自分の心の状態を観察することができるようになった。


心を満たすために、思うがままに日々を過ごせるようになった。



幼少期の姿を思い出し、本来の私を取り戻すことができた。

新たにセレクトショップをオープンするという夢もできた。


幼少期に私はビーズとか、そういうキラキラしたものを宝物としてよく集めていて、

そのコレクションを友達に披露した時の、みんなの輝くような目が忘れられなかった。

それを今度はセレクトショップとして、私が選んだお気に入りを人々が心ときめかせながら手に取り、

彼女達の宝物になる瞬間をこの目で見たいのである。

日本に帰国したら、その夢に挑戦することに決めた。


ハワイに一人旅に来て本当によかった。



ハワイでのルーティン通り、コーヒー片手に散歩をしながら1ヶ月の滞在で立ち寄った場所を巡り、

感謝の気持ちを心の中で伝えた。


空港に着いた。


ハワイは恋しいけれど、寂しくはない。


私が帰る場所には、もう退屈な日常はないのだ。


私が長年求めていた理想の輝くような毎日はもうすぐそこにある。


私はこれから覚悟と責任のもと、自分の足で自分の人生を人生のヒロインとして歩んでいく。


「Mahalo Hawaii!(ハワイよありがとう)」


そう言って、私は大きく深く深呼吸をした。


そうして私は、思い出がたくさん詰まったハワイに対して後ろを振り返ることなく、


堂々と力強く、そして笑顔で、日本行きの旅客機に乗り込んだ。



終わり



後記


ハワイへの一人旅のショートストーリーいかがでしたか?



残念ながら、ハワイへ1ヶ月の間いける方はあまりいません。


そして、通常の旅行は現実を忘れるためのものが多く、旅の終わりは、


いつもの変わり映えのない現実に連れ戻されるとても悲しい感覚に陥ってしまします。


みなさんに忘れないでいてほしいこと。


それはこのショートストーリーの彼女のように、


みなさんも人生のヒロインなのです。

そして、


彼女のように今この日常の現実世界にいながら大きな心の成長を果たすことができます。


それがHer Story-人生のヒロインとして旅に出る1ヶ月プライベートサポートプログラム-です。

私はショートストーリーを、このHer Storyプログラムでみなさんが経験するであろう心の動


きと重ね合わせて描きました。

自分と向き合うのはとても不安で恐い気持ちが大きいでしょう。


でも安心してください。

私、Maika Yamakawaが1ヶ月を通して全力で並走し、サポートをいたします。

みなさんがもし少しでも、


今の日常をより良いものに変えたい、


自分らしく生きたい、


そう思っているなら、そのタイミングは今です。


やらない理由はたくさん挙げられる。


そしてタイミングは待つのではなく、自分でそのタイミングを作るのです。


チャンスの神様は前髪しかないので、思い立ったが吉日。



でももし迷っていたり、不安要素があるならば、それを放置せずに、


お気軽にご相談ください。


私は、みなさんが自らの決断で進む道を応援します。


そして、みなさんが自らの幸せを思いっきり追求して、


自分を満たし、心から輝けることを心の底から願っています。


愛を込めて


Love,


Maika Yamakawa